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卒乳時期とむし歯の関係– いつまで授乳する? 離乳期のお口のケア –

いつまで授乳する? 離乳期のお口のケア

「母乳を長くあげていると、むし歯になりやすいって本当?」 「そろそろ卒乳した方がいいのかな…」 お子様の成長に伴い、授乳とむし歯の関係について悩まれる保護者様は少なくありません。 母乳は赤ちゃんにとって大切な栄養源であり、精神安定剤でもあります。無理にやめる必要があるのか、それともケアで防げるのか。 今回は、厚生労働省の情報を参考に、卒乳時期とむし歯の関係、そして離乳期の大切なケアについて解説します。


1. 母乳そのものが「むし歯の原因」ではありません

まず大切なことは、「母乳=むし歯の直接的な原因」ではないということです。 むし歯の原因菌(ミュータンス菌など)は、主に砂糖(ショ糖)をエサにして酸を作り出し、歯を溶かします。母乳に含まれる「乳糖」は、砂糖に比べると酸を作る力が弱いため、母乳だけでむし歯が急激に進行することは稀だと考えられています。

では、なぜ「授乳がむし歯のリスク」と言われるのでしょうか? それは、「他の食べ物」との組み合わせが関係しています。 離乳食やおやつが始まり、お口の中に食べかす(糖質)が残っている状態で母乳を飲むと、むし歯のリスクが高まることがわかっています。つまり、母乳そのものよりも、「お口の環境」がポイントなのです。


2. 気をつけたい「夜間授乳」と「寝落ち」

特に注意が必要なのが、寝ている間の授乳です。 人間は寝ている間、唾液の分泌量が減り、お口の中を洗い流す自浄作用が低下します。 歯が生えてきた後に、汚れ(プラーク)がついたまま夜間授乳を行い、そのまま寝てしまうと、お口の中が酸性の状態長く続き、むし歯が発生しやすくなります。


3. いつまで授乳していいの?(卒乳のタイミング)

「むし歯が心配だから、1歳になったら断乳すべき?」と迷う方もいるでしょう。 しかし、WHO(世界保健機関)やユニセフは、栄養面や免疫面から「2歳かそれ以上まで」の母乳育児を推奨しています。 一方で、日本の小児歯科の観点からは、むし歯予防や「噛む機能」の発達のために、1歳〜1歳半頃を目安に卒乳の準備をすることを提案する場合もあります。

結論:決まった正解はありません 「むし歯予防のために絶対にやめなければならない」というわけではありません。 お子様の心の安定や、保護者様の考え方を優先しつつ、授乳を続ける場合は「より丁寧なケア」をセットで考えることが大切です。


4. 授乳中の「お口のケア」3つのポイント

授乳を続けながら大切な歯を守るために、今日からできるケアをご紹介します。

  1. 寝る前の歯磨きを習慣に 寝ている間が一番リスクが高まります。夜寝る前だけは、丁寧に仕上げ磨きをして、汚れを落としてあげましょう。
  2. おやつの内容を見直す 砂糖を多く含むお菓子やジュースをダラダラ食べたり飲んだりしないようにしましょう。規則正しい食生活が、むし歯菌の活動を抑えます。
  3. フッ素の活用 ご家庭でのフッ素入り歯磨き粉の使用や、歯科医院での高濃度フッ素塗布は、歯質を強化し、むし歯になりにくい歯を作ります。

まとめ

「授乳=むし歯」と決めつけて、無理に卒乳を焦る必要はありません。大切なのは、リスクを知って対策することです。 当院では、授乳状況や離乳食の進み具合に合わせた、お子様一人ひとりの予防プランをご提案しています。 「うまく磨けているか不安」という方は、ぜひ一度健診にお越しください。

[石丸歯科医院]