歯周病とは
日本人が歯を失う原因として、
最も多いのが『歯周病による歯の喪失』です。
歯の周りには歯ぐき・歯根膜・骨(歯槽骨)・セメント質といった様々な組織が
存在していて、これらの組織をまとめて『歯周組織』と呼びます。
歯周病は『歯周疾患』や『歯槽膿漏』ともいわれ、
歯周病菌の作り出す毒(内毒素)により歯周組織が徐々に破壊されていく病気です。
ですので、むし歯になっていない歯でも歯周病にかかった状態で放置しておくと
やがて歯がグラグラし始め、最悪の場合抜歯となってしまうこともあります。
歯周病が怖い理由
歯周病の怖いところは、初期の症状に痛みが伴いにくいため
重症化してから発覚することが多いということです。
そして重症化した歯周病はより多くの歯周組織を
壊しているため、抜歯となる確率が上がってしまいます。
歯周病の治療
進行した歯周病を治療するのに最も重要なことは歯の周りをきれいにして
歯周組織を健康な状態にすることです。
つまり、日々の口腔ケアが重要となります。
まずは歯ぐきの検査を行い、
ブラッシングの指導や歯石の除去をおこないます。
歯周病の予防
歯周病の予防で大切なことは、
治療と同じく日々の丁寧な口腔ケアです。
特に歯ブラシが届きにくい歯と歯の間の口腔ケアは重要になってきます。
また歯周病が進行するほど口腔ケアが難しくなってしまうので、
なるべく初期のうちに歯医者さんで検査してもらい
早めの治療や予防をおこないましょう。
歯周病とむし歯の違い
歯周病は歯を失う原因の第1位と言われており、むし歯と歯周病で全体の60%以上の歯が失われています。歯を直接溶かすむし歯と違って歯周病は歯の周りの組織を破壊し、たとえ健康な歯であってもグラグラと揺れはじめ最悪の場合その歯が抜け落ちてしまうという病気です。
最も大切なことは予防すること
歯周病菌は歯と歯ぐきの間(歯周ポケット)に潜み活動を続けます。この段階ではしっかり歯を磨きプラークコントロールをおこなうことである程度の予防ができますが、歯に付いた歯垢(プラーク)が石灰化することで歯石になってしまうとブラッシングで除去することが困難になります。このまま放置してしまうと歯周ポケットや歯石付近の歯周病菌が増殖し、歯周病が軽度から重度へと進行してしまいます。歯周病もむし歯と同じで重症化するほど治療が難しく長期化しやすいので、なるべく早期に治療をおこないましょう。